子どもの「生きる」を考える
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小児科医・作家
一般社団法人Yukuri-te
代表理事 
湯浅正太
みんなとおなじくできないよ

小児科医が知っている心理検査の実際

2023/07/25

記事【小児科医が知っている心理検査の実際】

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【この記事の執筆者(湯浅正太)の自己紹介】小児科医(小児科専門医、小児神経専門医、てんかん専門医)&作家。病気や障がいのある子どもの兄弟姉妹(以下、きょうだい)を支援するための絵本「みんなとおなじくできないよ」や「ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ」の作者。自身もきょうだいとして育ち、小児科医として働くかたわら、子どもの心を育てる一般社団法人Yukuri-te(ゆくりて)を設立し活動している。詳しくは、法人ホームページをご覧ください。絵本「みんなとおなじくできないよ」を Amazonで見てみる書籍「ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ」を Amazonで見てみる

#小児科医 #湯浅正太 #しょーた #Yukuriーte

こんばんは。絵本「みんなとおなじくできないよ」や「ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ」の作者で、小児科医のしょーたです。

今日は「小児科医が知っている心理検査の実際」というテーマで短くお話ししたいと思います。

あなたは心理検査って知っていますか?子どもの心理検査は、子どもの認知、感情、行動などの様々な要素を評価するためのツールです。これらの検査は、知的障害、注意欠如・多動症(ADHD)、自閉スペクトラム症(ASD)などの診断や評価をサポートするために使用されます。

今お伝えしたように、心理検査はあくまで診断をサポートする、という理解が大切です。心理検査のみで診断をすることはありません。何でだと思いますか?それは、心理検査の結果は、検査を受ける人のその時の感情などにも左右されることがあるからです。本来のその人を表していないかもしれない。その可能性を常に考慮しています。

また、親御さんが子どものことを評価する検査もありますが、その結果には親御さんがお子さんをどのように捉えているかが反映されます。つまり、第三者の意見は置いておいて、親御さんの気持ちも反映されてしまう可能性があるものです。

外来で心理検査を実施していると、時々「お子さんに対する親御さんの捉え方」と「お子さんに対する第三者の捉え方」のギャップを感じることもあるものです。そんな時にはその親御さんにつけていただいた子どもの評価は、親御さんの意向が反映されてしまうものです。それをそのまま鵜呑みにしても、正しい診断には辿りつかないケースもあるのです。

ですから、心理検査はあくまで診断の補助なのです。

今日は「小児科医が知っている心理検査の実際」というテーマでお話ししました。

だいじょうぶ。

まあ、なんとかなりますよ。

湯浅正太(ゆあさしょうた)

PROFILE
2007年 3月 高知大学医学部 卒業。小児科専門医、小児神経専門医、てんかん専門医。一般社団法人Yukuri-te(ゆくりて)代表理事。イーズファミリークリニック本八幡 院長。作家。著書に『みんなとおなじくできないよ』(日本図書センター)、『ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ』(メジカルビュー社)がある。

一般社団法人 Yukuri-te(ゆくりて)

『みんなとおなじくできないよ』

障がいのある「おとうと」がいる小学生の「ボク」。おとうとのことを好きだけど、ちょっと恥ずかしく、心配にも感じている。複雑な感情と懸命に向き合って「ボク」がたどり着いた答えとは?「きょうだい児」ならではの悩みや不安、孤独な気持ちが当事者の視点から描かれた絵本。湯浅正太著/1760 円(日本図書センター)

『みんなとおなじくできないよ』

診察する, 治療する, 命と向き合う, …医師として働くとはどういうことか, 患者さんにどう接するか, “正解”はなくとも「考えて答えを出していかねばならない」倫理的なテーマについて医学生/研修医に向けて解説。小児科医であり絵本作家でもある著者が, 医療現場のエピソードに沿った「物語」を提供し, 読者に考えてもらいながら倫理観を育んでいく。「明日からの診療に役立つ一言」も記載し, 躓いたとき, 迷ったときに心の支えとなる書籍。湯浅正太著/2420 円(メジカルビュー社)

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