記事【ゾッとする体験から考える見通しの大切さ】
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【この記事の執筆者(湯浅正太)の自己紹介】小児科医(小児科専門医、小児神経専門医、てんかん専門医)&作家。病気や障がいのある子どもの兄弟姉妹(以下、きょうだい)を支援するための絵本「みんなとおなじくできないよ」や「ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ」の作者。自身もきょうだいとして育ち、小児科医として働くかたわら、子どもの心を育てる一般社団法人Yukuri-te(ゆくりて)を設立し活動している。詳しくは、法人ホームページをご覧ください。絵本「みんなとおなじくできないよ」を Amazonで見てみる書籍「ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ」を Amazonで見てみる
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こんばんは。絵本「みんなとおなじくできないよ」や「ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ」の作者で、小児科医のしょーたです。
今日は「ゾッとする体験から考える見通しの大切さ」というテーマで短くお話ししたいと思います。
あなたは、生活の中でゾッとしたことはありますか?忘れ物をしたとか、大事な約束があったのに忘れていたとか。そんな経験はありませんか?
そのゾッとした経験を、もう少しよく考えてみたいと思います。なんでゾッとするんでしょうか?それは、自分が予定した物事とは違うことが起きたからです。つまり、見通しを持っていたはずなのに、突然その見通しとは全然違うことが起きたからです。
このように、見通しとは違うことが起きると、人はびっくりしてしまうのです。
そのことを念頭におきながら、子どもたちの行動を振り返ってみたいと思います。突然「あれやりなさい!」とか、突然「今日はこうすることになったよ」なんて、急な要求を子どもに伝えた場合、子どもってどんな反応をするでしょう?
心の余裕がある子どもほど、そんな突然の物事に対応できるかもしれませんが、多くの子どもは心の中でびっくりしているものです。急な物事の変更があったから、心ではゾッとしているということです。だから、イライラもするでしょうし、普段できていたことも失敗してしまうかもしれません。
大人の都合で急な変更がある時、「子どもを振り回していないか?」「子どもにゾッとした思いをさせてやいないか?」なんて振り返りは大切かもしれません。子どもの行動って、意外と大人の都合で作り出されたものが多いものです。気にしてみてください。
今日は「ゾッとする体験から考える見通しの大切さ」というテーマでお話ししました。
だいじょうぶ。
まあ、なんとかなりますよ。
湯浅正太(ゆあさしょうた)
PROFILE
2007年 3月 高知大学医学部 卒業。小児科専門医、小児神経専門医、てんかん専門医。一般社団法人Yukuri-te(ゆくりて)代表理事。イーズファミリークリニック本八幡 院長。作家。著書に『みんなとおなじくできないよ』(日本図書センター)、『ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ』(メジカルビュー社)がある。
『みんなとおなじくできないよ』
障がいのある「おとうと」がいる小学生の「ボク」。おとうとのことを好きだけど、ちょっと恥ずかしく、心配にも感じている。複雑な感情と懸命に向き合って「ボク」がたどり着いた答えとは?「きょうだい児」ならではの悩みや不安、孤独な気持ちが当事者の視点から描かれた絵本。湯浅正太著/1760 円(日本図書センター)
『みんなとおなじくできないよ』
診察する, 治療する, 命と向き合う, …医師として働くとはどういうことか, 患者さんにどう接するか, “正解”はなくとも「考えて答えを出していかねばならない」倫理的なテーマについて医学生/研修医に向けて解説。小児科医であり絵本作家でもある著者が, 医療現場のエピソードに沿った「物語」を提供し, 読者に考えてもらいながら倫理観を育んでいく。「明日からの診療に役立つ一言」も記載し, 躓いたとき, 迷ったときに心の支えとなる書籍。湯浅正太著/2420 円(メジカルビュー社)
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