記事【イビキから考える子どもの健康】
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【この記事の執筆者(湯浅正太)の自己紹介】小児科医(小児科専門医、小児神経専門医、てんかん専門医)&作家。病気や障がいのある子どもの兄弟姉妹(以下、きょうだい)を支援するための絵本「みんなとおなじくできないよ」や「ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ」の作者。自身もきょうだいとして育ち、小児科医として働くかたわら、子どもの心を育てる一般社団法人Yukuri-te(ゆくりて)を設立し活動している。詳しくは、法人ホームページをご覧ください。絵本「みんなとおなじくできないよ」を Amazonで見てみる書籍「ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ」を Amazonで見てみる
こんばんは。絵本「みんなとおなじくできないよ」や「ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ」の作者で、小児科医のしょーたです。
今日は「イビキから考える子どもの健康」というテーマで短くお話ししたいと思います。
あなたはいびきをかきますか?あるいは、あなたの周りの人はいびきをかきますか?いびきって、聞く人によっては騒音かもしれないですね。だいたい3〜13%の子どもに習慣的ないびきがあると言われていますが、子どもの喉を見ただけでいびきをかきやすいかどうかがわかるものです。
人の喉には扁桃腺と言われる部分があります。この扁桃腺は、体が感染と戦うのを助ける重要な役割を果たしているリンパ組織の一部です。この扁桃腺が過度に大きいと、空気の通りを邪魔していびきを引き起こすことがあります。特に深い睡眠中に筋肉がリラックスしている時に、いびきが顕著になることがあります。
じゃあ、いびきをかいて眠っている子どもに起こりやすい問題には、どんなものがあるでしょうか。例えば、睡眠の途中で起きてしまう中途覚醒です。あとは、熟睡ができないために、日中に過度な眠気を感じてしまうこともあるものです。日中に過度な眠気があると、注意散漫になったり、学業成績に影響することもあります。
そして、いびきをかく子どもの中には、呼吸をしやすくするために口呼吸になっている子どももいるものです。この口呼吸がずっと続いていると、アデノイド顔貌といった特徴的な顔つきになる場合もあるものです。このアデノイド顔貌というのは、頬の下が膨らんでいて、顎と首の境目がはっきりしない特徴があります。言葉で聞いてもパッとしないと思いますので、インターネットでその顔つきを確認してもらうのがいいかもしれません。
いずれにせよ、いびきをかく状況は子どもの身体に影響を及ぼすものです。子どもの健康を保つためにも、いびきの原因が何なのか、探ってみるのもいいかもしれません。
今日は「イビキから考える子ども健康」というテーマでお話ししました。
だいじょうぶ。
まあ、なんとかなりますよ。
湯浅正太(ゆあさしょうた)
PROFILE
2007年 3月 高知大学医学部 卒業。小児科専門医、小児神経専門医、てんかん専門医。一般社団法人Yukuri-te(ゆくりて)代表理事。イーズファミリークリニック本八幡 院長。作家。著書に『みんなとおなじくできないよ』(日本図書センター)、『ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ』(メジカルビュー社)がある。
『みんなとおなじくできないよ』
障がいのある「おとうと」がいる小学生の「ボク」。おとうとのことを好きだけど、ちょっと恥ずかしく、心配にも感じている。複雑な感情と懸命に向き合って「ボク」がたどり着いた答えとは?「きょうだい児」ならではの悩みや不安、孤独な気持ちが当事者の視点から描かれた絵本。湯浅正太著/1760 円(日本図書センター)
『みんなとおなじくできないよ』
診察する, 治療する, 命と向き合う, …医師として働くとはどういうことか, 患者さんにどう接するか, “正解”はなくとも「考えて答えを出していかねばならない」倫理的なテーマについて医学生/研修医に向けて解説。小児科医であり絵本作家でもある著者が, 医療現場のエピソードに沿った「物語」を提供し, 読者に考えてもらいながら倫理観を育んでいく。「明日からの診療に役立つ一言」も記載し, 躓いたとき, 迷ったときに心の支えとなる書籍。湯浅正太著/2420 円(メジカルビュー社)
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