記事【小児科医の旅の持ち物】
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【この記事の執筆者(湯浅正太)の自己紹介】小児科医(小児科専門医、小児神経専門医、てんかん専門医)&作家。病気や障がいのある子どもの兄弟姉妹(以下、きょうだい)を支援するための絵本「みんなとおなじくできないよ」や「ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ」の作者。自身もきょうだいとして育ち、小児科医として働くかたわら、子どもの心を育てる一般社団法人Yukuri-te(ゆくりて)を設立し活動している。詳しくは、法人ホームページをご覧ください。絵本「みんなとおなじくできないよ」を Amazonで見てみる書籍「ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ」を Amazonで見てみる
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こんばんは。絵本「みんなとおなじくできないよ」や「ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ」の作者で、小児科医のしょーたです。
今日は「小児科医の旅の持ち物」というテーマで短くお話ししたいと思います。
あなたは、一人旅をしたことはありますか?例えば僕は、医学生の頃に海外でバックパッカーとして旅をしたことがあります。ユースホステルの安い宿を転々としながら、海外の知らない土地を回れてとても楽しかったですね。
もしかすると、このユースホステルを利用されたことがない人もいるかもしれませんので一応説明しておくと、ユースホステルというのは、もともと若者の旅に安全かつ安価な宿泊場所を提供しようという主旨で始まった宿泊施設なんです。幾つもの国にこのユースホステルがあります。
そんなユースホステルを回る一人旅のどこが楽しかったと思いますか?それは、出会いです。ユースホステルに泊まっていると、同じように旅している青年たちに会うんですね。そんな彼らと話したりして、お互いの国の文化を共有したりします。そんなコミュニケーションを通じて、教科書で学ぶよりも新鮮な生の情報を得られるわけです。
そんな旅が、怖いもの知らずのあの頃の僕にとっては、とても楽しい思い出になりました。今思うと、よく危険なことに遭遇せずに生活できていたなあなんて思います。出会った人たちが皆本当にいい人たちでした。
そんなバックパッカーの僕にとって、とても大切な持ち物がありました。それは、パスポートとクレジットカードです。この二つさえあれば、あとはどうにかなる。そんな風に思いながら、この二つの貴重品は肌身離さず携帯していました。
旅行の本とかは持ち歩かないんですか?って聞かれたことがあるんですけど、あまり必須ではなかったんですね。一応携帯はするんですけど、結局その時に出会った人に聞いて行動した方が楽しいし、人と話した方が本よりも色々な情報が得られるので、旅行の本は必須ではなかったですね。
今小児科医として色々な子どもたちに出会いますが、僕がバックパッカーとして旅行した時のように、子どもたちには人との温かいつながりをたくさん経験してもらいたいなと思います。特に旅好きの人たちは、人との出会いの価値を知っている方が多いと思います。ですから、人とのつながりを経験するには、旅行ってもってこいの機会じゃないかと思うのですね。
今日は「小児科医の旅の持ち物」というテーマでお話ししました。
だいじょうぶ。
まあ、なんとかなりますよ。
湯浅正太(ゆあさしょうた)
PROFILE
2007年 3月 高知大学医学部 卒業。小児科専門医、小児神経専門医、てんかん専門医。一般社団法人Yukuri-te(ゆくりて)代表理事。イーズファミリークリニック本八幡 院長。作家。著書に『みんなとおなじくできないよ』(日本図書センター)、『ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ』(メジカルビュー社)がある。
『みんなとおなじくできないよ』
障がいのある「おとうと」がいる小学生の「ボク」。おとうとのことを好きだけど、ちょっと恥ずかしく、心配にも感じている。複雑な感情と懸命に向き合って「ボク」がたどり着いた答えとは?「きょうだい児」ならではの悩みや不安、孤独な気持ちが当事者の視点から描かれた絵本。湯浅正太著/1760 円(日本図書センター)
『みんなとおなじくできないよ』
診察する, 治療する, 命と向き合う, …医師として働くとはどういうことか, 患者さんにどう接するか, “正解”はなくとも「考えて答えを出していかねばならない」倫理的なテーマについて医学生/研修医に向けて解説。小児科医であり絵本作家でもある著者が, 医療現場のエピソードに沿った「物語」を提供し, 読者に考えてもらいながら倫理観を育んでいく。「明日からの診療に役立つ一言」も記載し, 躓いたとき, 迷ったときに心の支えとなる書籍。湯浅正太著/2420 円(メジカルビュー社)
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