記事【小児科医が家計管理から考えるこの国の状況】
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【この記事の執筆者(湯浅正太)の自己紹介】小児科医(小児科専門医、小児神経専門医、てんかん専門医)&作家。病気や障がいのある子どもの兄弟姉妹(以下、きょうだい)を支援するための絵本「みんなとおなじくできないよ」や「ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ」の作者。自身もきょうだいとして育ち、小児科医として働くかたわら、子どもの心を育てる一般社団法人Yukuri-te(ゆくりて)を設立し活動している。詳しくは、法人ホームページをご覧ください。絵本「みんなとおなじくできないよ」を Amazonで見てみる書籍「ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ」を Amazonで見てみる
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こんばんは。絵本「みんなとおなじくできないよ」や「ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ」の作者で、小児科医のしょーたです。
今日は、「小児科医が家計管理から考えるこの国の状況」というテーマでお話ししたいと思います。
あなたは、家計をどんな風に管理していますか?自分で管理していますか?それとも、奥さんに任せていますか?家庭によっては、携帯電話の料金を夫婦で別々に支払っている家庭もあるようです。色々な家庭があるもんだなあなんて思います。
自分が医師になって思うのは、あるいは大人になって思うのは、お金の使い方や管理の方法をもっと早くに知りたかったなということです。
昔はお年玉をもらったら貯金する、そんな行為が当たり前だったように思います。お友達もそうしていたし、世の中的にも銀行にお金を預けて少しずつ増えるのを待ちましょうなんて時代がありました。
でも、今はそんな時代ではないですよね。銀行にお金を預けたって増えるわけでもありません。むしろどうやってお金を使って増やしていくのか、何に投資をしてお金を運用していくか、そんなことを考えるのが当たり前の世の中です。
だから、これからを生きる子どもたちには、家計管理あるいはお金の使い方の教育を行なってあげたいと思います。お金を運用すること自体は生きていく上で大切なことだし、人を騙すような悪いことをしなければ、人生を生き抜く上で大切なスキルと思います。
僕は医師をしながら法人も運営しています。法人を運営するにあたっては、税理士さんにお世話になりながら、法人税を納めるわけです。その中で感じるのは、国が国民あるいは法人にどんな風に税金を課しているのか、そんなお金の徴収のされ方を学ぶわけです。
一方で、法人の代表として色々な団体の方とつながるようになると、中には市から補助を受けて運営している団体さんがいくつもあるということを知るようになります。そうやって、市民の税金がどんなところに使われているのかを理解するようになるんです。
つまり、自分で働くようになって初めて、世の中でのお金の回り方を知るようになったわけです。そういうことを知るようになって思うのは、若い頃にそのお金の動き方を理解することで、事前に色々な人生の準備ができるということです。
夫婦でどんな風にお金を運用すると将来の子どものためになるのか。自分のやりたいことをどんな風に始めたらいいのか。どんなところに頼って事業を展開していけばいいのか。そんなことがわかるはずです。
それに、税金の使われ道を理解することになって、日本は本当に子どもたちのためにお金を使えているのか?ということを思うようになりました。子どもを育てやすい社会になるためには、子どもに関わる大人が働きやすい社会になる必要があります。そう理解するなら、教師の賃金、保育士への賃金、本当にこのままでいいんでしょうか?
国が子どもに携わる大人に投資をしなければ、子どもの生きやすさは生み出せません。そんな風に思います。
今日は「小児科医が家計管理から考えるこの国の状況」というテーマでお話ししました。
だいじょうぶ、
まあ、なんとかなりますよ。
湯浅正太(ゆあさしょうた)
PROFILE
2007年 3月 高知大学医学部 卒業。小児科専門医、小児神経専門医、てんかん専門医。一般社団法人Yukuri-te(ゆくりて)代表理事。イーズファミリークリニック本八幡 院長。作家。著書に『みんなとおなじくできないよ』(日本図書センター)、『ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ』(メジカルビュー社)がある。
『みんなとおなじくできないよ』
障がいのある「おとうと」がいる小学生の「ボク」。おとうとのことを好きだけど、ちょっと恥ずかしく、心配にも感じている。複雑な感情と懸命に向き合って「ボク」がたどり着いた答えとは?「きょうだい児」ならではの悩みや不安、孤独な気持ちが当事者の視点から描かれた絵本。湯浅正太著/1760 円(日本図書センター)
『みんなとおなじくできないよ』
診察する, 治療する, 命と向き合う, …医師として働くとはどういうことか, 患者さんにどう接するか, “正解”はなくとも「考えて答えを出していかねばならない」倫理的なテーマについて医学生/研修医に向けて解説。小児科医であり絵本作家でもある著者が, 医療現場のエピソードに沿った「物語」を提供し, 読者に考えてもらいながら倫理観を育んでいく。「明日からの診療に役立つ一言」も記載し, 躓いたとき, 迷ったときに心の支えとなる書籍。湯浅正太著/2420 円(メジカルビュー社)
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