子どもの「生きる」を考える
子どもの「生きる」を考える
小児科医・作家
一般社団法人Yukuri-te
代表理事 
湯浅正太
みんなとおなじくできないよ

記事【兄弟の絆の続き】

このブログ記事の内容は、Voicyでも配信しています。

【この記事の執筆者(湯浅正太)の自己紹介】小児科医(小児科専門医、小児神経専門医、てんかん専門医)&作家。病気や障がいのある子どもの兄弟姉妹(以下、きょうだい)を支援するための絵本「みんなとおなじくできないよ」や「ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ」の作者。自身もきょうだいとして育ち、小児科医として働くかたわら、子どもの心を育てる一般社団法人Yukuri-te(ゆくりて)を設立し活動している。詳しくは、法人ホームページをご覧ください。絵本「みんなとおなじくできないよ」を Amazonで見てみる書籍「ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ」を Amazonで見てみる

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こんばんは。絵本「みんなとおなじくできないよ」や「ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ」の作者で、小児科医の湯浅正太です。このチャンネルでは、子どもに関わる物事を気ままに発信しています。ですから、紅茶でも飲みながら、ゆる〜い気持ちで聴いてもらえればと思っています。

今日は、兄弟の絆の続き、というテーマで短くお話ししたいと思います。

例えば、世の中の王族と言われる組織を考えてみましょう。世間で知られる王族の中でも、兄弟同士の不和があったりします。それを、「兄弟同士の相性が合わない」と片付けてしまう世の中があります。でもそれは、明らかに違うのですね。

兄弟同士の不和は、兄弟が子どもの時期に受けた周囲からの関わりによって作り出されるものです。でも兄弟自身は通常そのことに気づけません。ただただ自分たちのこととして処理しようとします。

でも兄弟同士の不和は、兄弟のみでは解決しません。だって、もともと原因は兄弟のみにあるわけではないからです。親子の関わり、あるいは周囲から兄弟への関わりに原因があるのだから、それを改めなければ修復できないのです。

昨日の放送に対するコメントで、兄弟が成人になっている場合「過去を掘り起こさずに、今は今でそれぞれと対応していけばいいでしょうか?」というご質問をいただきました。どうもありがとうございます。

答えは「その通り」です。

ただ、子どもの成長とともに二つ変化するものがあることを理解していただきたいと思います。一つは、親から子どもへの影響力です。子どもの成長に伴う社会的交流の中で、子どもの親への依存度は少しずつ減っていき、親から子どもへの影響力は通常減っていきます。

子どもの時期の親子関係は濃密です。濃密だからこそ、子どもの時期の親子関係の影響は計り知れません。成長とともに様々な人と交流することで、心の拠り所となる存在を見つけてゆきます。だからこそ、通常は子どもの成長とともに親への依存度は減っていくものです。

親から子どもへの関わりの効果を考える時、幼少期の1年は、成人の10年や20年に相当すると言っても過言ではありません。それほど、子どもの時期は人間にとってかけがえのない時期ということです。

では、兄弟が成人になった後ではもう遅いのかというと、実はそういうものではありません。そこに、子どもの成長とともに変化するもう一つのことが関係してきます。それは、子ども自身の心のマネージメント力です。

面白いことに人の心は発達するのです。心の発達とともに、自分を俯瞰的にみる心も育つようになります。そういった心の発達とともに、新たな自分を手に入れようとする心も育つものです。

そうした子どもの側の変化もあるからこそ、成人になった後に過去の兄弟関係を修復することが可能になります。その修復のために必要なことが、兄弟の心を現状を受け入れる心に導くということです。あるがままに現在の自分の置かれた状況を受け入れてもらうことで、人生の次のステージに向けた視点が兄弟に生まれます。

そして、そうやって現状を受け入れるために大切なことが、現在の関わりです。今は今でそれぞれの兄弟と関わることで、兄弟それぞれが現状をあるがままに受け入れられるようになります。現状を受け入れると、新たな兄弟関係を構築する視点が生まれるということです。

ですから、どの年代においても親と子どもの関わりは、子どもを人生の新たなステージへと導きます。

これは決して兄弟の問題に限ったことではありません。もしも成人になった子どもが何かの課題に直面している時、やはりその子に関わってあげることで、現状の困難な状況を受け入れ、その課題の解決に向けて歩もうとするエネルギーを与えられます。

それほど、人の人生にとって親子の関わりは大切なのです。本当に孤独な状態で生きられる人間なんていません。人間が生きていくためには、人と人との関わりがやはり欠かせないのです。

今日は、兄弟の絆の続き、というテーマでお話ししました。

だいじょうぶ、

まあ、なんとかなりますよ。

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