記事【生きやすさと生きづらさは表裏一体】
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【この記事の執筆者(湯浅正太)の自己紹介】小児科医(小児科専門医、小児神経専門医、てんかん専門医)&作家。病気や障がいのある子どもの兄弟姉妹(以下、きょうだい)を支援するための絵本「みんなとおなじくできないよ」や「ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ」の作者。自身もきょうだいとして育ち、小児科医として働くかたわら、子どもの心を育てる一般社団法人Yukuri-te(ゆくりて)を設立し活動している。詳しくは、法人ホームページをご覧ください。絵本「みんなとおなじくできないよ」を Amazonで見てみる書籍「ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ」を Amazonで見てみる
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こんばんは。絵本「みんなとおなじくできないよ」や「ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ」の作者で、小児科医の湯浅正太です。このチャンネルでは、子どもに関わる物事を気ままに発信しています。ですから、紅茶でも飲みながら、ゆる〜い気持ちで聴いてもらえればと思っています。
今日は、生きやすさと生きづらさは表裏一体、というテーマで短くお話ししたいと思います。
世の中には知能指数、いわゆるIQというものがあります。言われた言葉を理解したり、見たものを理解したり、記憶したり、そんな能力を数値で表してくれます。
世の中では「IQが高いとすごい」なんてもてはやされることがあります。あるいは、IQが高いと生活能力が高くて素晴らしい、そんな風に思っていらっしゃる方もいるようです。本当にそうでしょうか?
IQで測る人間の能力は、人間がもっている能力のほんの一部です。IQが人間のすべての能力を表しているわけではないのです。
IQでわからないものに、どんな能力があるでしょう?例えば、人の気持ちを理解する能力、人に優しさを表現する能力、人と協力する能力。そういった能力は、IQではわかりません。
IQは高いけれど、同じことに固執しすぎで柔軟性がない生活を送ってしまう。環境が変わったりすると緊張感が高まり、イライラして他の人にあたってしまう。IQが高くても、そういった生きづらさを抱える場合もあるのです。
つまり、IQが高くて生きやすいかのように見える状態でも、実は生きにくかったりする。生きやすさと生きづらさは表裏一体なのです。
ですから、大切なのは、バランスです。数値で表せる能力だけでなく、数値で表せない能力も含めて、様々な能力を統合してその能力全体のバランスがどうなのか。それが大切なのです。
学校で配られる通知表。その通知表には、その子の生きやすさが反映されているでしょうか。もしも生きやすさを反映していないとしたら、何のための通知表なのでしょうか。
これからの時代を生きる子どもたちの生きやすさを導くために、子どもたちの評価を見直すべき時、そう思います。
今日は、生きやすさと生きづらさは表裏一体、というテーマでお話ししました。
だいじょうぶ、
まあ、なんとかなりますよ。
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