記事【子どもは大人と同じものを見ているか】
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【この記事の執筆者(湯浅正太)の自己紹介】小児科医(小児科専門医、小児神経専門医、てんかん専門医)&作家。病気や障がいのある子どもの兄弟姉妹(以下、きょうだい)を支援するための絵本「みんなとおなじくできないよ」や「ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ」の作者。自身もきょうだいとして育ち、小児科医として働くかたわら、子どもの心を育てる一般社団法人Yukuri-te(ゆくりて)を設立し活動している。詳しくは、法人ホームページをご覧ください。絵本「みんなとおなじくできないよ」を Amazonで見てみる書籍「ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ」を Amazonで見てみる
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こんばんは。絵本「みんなとおなじくできないよ」や「ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ」の作者で、小児科医の湯浅正太です。このチャンネルでは、子どもの心に関わる物事を気ままに発信しています。ですから、紅茶でも飲みながら、ゆる〜い気持ちで聴いてもらえればと思っています。
あなたは子どもと同じものを見ている時、自然と「子どもも自分と同じように、目の前の物事を捉えている」と思うかもしれません。でも、違う、ということをお話ししたいと思います。
例えば、1歳になる子どもとその親御さんが空想のエピソードを動画で観たとします。親御さんからしたら、観ている動画は空想の物語かもしれませんが、1歳の子どもにとっては、現実と空想の世界とを区別することが困難な場合も少なくありません。
その状況は、SNSでも同様です。今はSNSなどで色々な情報が飛び交います。大人が見れば嘘とわかるよう情報も、SNSには多く存在します。大人であればそのSNSの情報を現実世界に照らし合わせて嘘と判断できる情報も、子どもにとっては真実になりうるのです。
幼い子どもたちにとっては、大人によってばらまかれる情報によって、子ども独自の世界が作られてしまうものです。だからこそ、子どもに与える情報には注意が必要です。それを正しく判断できるまでは、与える情報を親御さんが管理してあげることが必要なわけです。それは、子どもを守ることにつながります。
子どもが親御さんとは違うものを見ているという場面は、他にもあります。例えば、お友達がたくさん集まって楽しそうにしている場面です。親御さんからすると、みんなニコニコしていて楽しい、そんな場面かもしれません。
でも、感覚が過敏な子どもにとっては、不快な場面であることもあります。色々な声が聞こえてきて、ガヤガヤうるさくて、心が落ち着かない、そんな場面に見えていることもあります。
すると、親御さんからすると、「お友達と楽しく遊べない子」という捉え方になるかもしれません。
でも、人って色々です。みんな、それぞれ違います。それぞれの子どもの特徴を理解して、その子のペースに合わせてあげることで、子どもの心には余裕が生まれます。心に余裕が生まれることで、それまでできなかったことができるようになるものです。
大人が子どもを理解してあげることで、子どもの成長は明らかに変わります。
だいじょうぶ、どんな子どもも理解してあげれば、
まあ、なんとかなりますよ。
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