子どもの「生きる」を考える
子どもの「生きる」を考える
小児科医・作家
一般社団法人Yukuri-te
代表理事 
湯浅正太
みんなとおなじくできないよ

子どもが作文を書けないなら

2022/07/24

記事【子どもが作文を書けないなら】

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【この記事の執筆者(湯浅正太)の自己紹介】小児科医(小児科専門医、小児神経専門医、てんかん専門医)&作家。病気や障がいのある子どもの兄弟姉妹(以下、きょうだい)を支援するための絵本「みんなとおなじくできないよ」や「ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ」の作者。自身もきょうだいとして育ち、小児科医として働くかたわら、子どもの心を育てる一般社団法人Yukuri-te(ゆくりて)を設立し活動している。詳しくは、法人ホームページをご覧ください。絵本「みんなとおなじくできないよ」を Amazonで見てみる書籍「ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ」を Amazonで見てみる

#子どもが作文を書けないなら #子育て #小児科医 #湯浅正太

こんばんは。絵本「みんなとおなじくできないよ」や「ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ」の作者で、小児科医の湯浅正太です。このチャンネルでは、子どもの心に関わる物事を気ままに発信しています。ですから、紅茶でも飲みながら、ゆる〜い気持ちで聴いてもらえればと思っています。

皆さんは、図書館だったり本屋さんは好きですか。僕は大好きです。本の香りを感じると、なんだかホッとしますね。それに、本がいっぱいある空間はなんだか叡智がたくさん詰まった宝の山のような印象を受けて、ワクワクするのですね。今日はそんな図書館に日中お邪魔して、本を数冊借りてきました。

当たり前ですが、そんな本には著者がいます。そんな著者の中には、子どもの頃に作文を書くのが苦手だった人もいるはずです。作文を書き始めることができずに、家の中を逃げ回ったり、どこかに隠れたり、中には作文用紙をグチャグチャにしてしまう、そんな子どもの頃を経験している著者もいるものです。

世の中には、そんな風に作文を書くことが苦手な子どもがいます。今日はそんな、作文を書くことが苦手な子どもについて考えてみたいと思います。結局お伝えしたいのは、ひとまずいい文章にすることにこだわらずに、どんな体裁でもいいので簡単な作文を作るという経験だけを積ませてあげることを目標にしていただきたい、ということです。

作文を書けない原因は様々ありますが、一つには想像力の乏しさが関係していることがあります。想像力の乏しさがあることで、作文の内容や構成を考えることが苦手になってしまうわけです。

でも物事はそんなに単純ではなくて、想像力の乏しさがあるからこそ、作文を書くということ以前に、作文の題材となるイベントに参加してお友達との気持ちのやりとりを楽しむことも苦手としていることも少なくありません。そのため、そもそもイベントにいい思い出が持てていないからこそ、そのことについての作文を書きにくいという面もあるものです。

そんな作文を書くことが苦手な子に、どんな風に関わればいいのでしょうか。例えば、文章全体の構成を想像しにくいからこそ、大人が文章の型を書いてしまってもいいのです。最初はどんな導入で、途中はこんな書き方で、最後はこんな風に終わろう、そんな風に全体の流れを型として教えてあげてしまう、ということです。

そんな風に型を理解できるからこそ、行動が楽になるということは生活の中に山ほどあります。皆さんの生活の中にも、そんな「型」ってありますよね。例えば、家に帰ってきたら、カバンを決まった場所に置く。車に乗ったら、カバンは助手席に置く。そんな風に生活の中では一定の型があるからこそ、落ち着いて行動できるようになるものです。

作文を書くことも同じです。ある一定のパターンを理解しているからこそ、その子らしい作文が書けるようになるのです。

でも、世の中の大人の中には、「考えさせるからこそ、文章を書く力がつくのだろう」という意見の方もいるかもしれません。僕も、少年時代にそういった大人に指導を受けたこともありました。でも、正直文章を考えることが楽しくなれば、勝手に考えるようになります。そうやって何かを書く楽しさを感じるためには、心の余裕が大切です。心の余裕を生み出すには、文章の型をあえて教えてしまうことも必要なのです。

子どもの発達を学んだり、自分で本を書くようになったり、大人が子どもに無理強いすることで結局課題が解決しない現場を見てきたからこそ思うのは、簡単な文章でいいからひとまず形にするという経験が大切ということです。

作文を書くことが苦手な子どもたちが、生涯文章を書くことが苦手なままかというと、そういうわけでもありません。様々な経験を通して、文章の型を知って、言葉の表現もたくさん理解するようになります。そうやって、作文も書けるようになります。そして、いつの間にか立派な文章を書けるようになって、本も書けるようになるものです。

ですから、作文を書くことが苦手な子どもがいれば、そんな長い見通しを持ちながら、あまり無理強いしないことをお勧めします。作文を書くことが拷問であれば、作文を書けるようにはなりません。ちょっとした短い文章でも、書く楽しさを味わえれば、作文も書けるようになるし、本もかけるようになるでしょう。

周りの大人の関わり方次第で、子どもの書く能力は全く違う方向へ進んでいきます。

だいじょうぶ。

まあ、なんとかなりますよ。

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