小児科医・作家
一般社団法人Yukuri-te代表理事
湯浅正太
子どもの「生きる」を考える

子どもにとって大切なリベラルアーツ教育

2022/06/09

記事【子どもにとって大切なリベラルアーツ教育】

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【この記事の執筆者(湯浅正太)の自己紹介】小児科医(小児科専門医、小児神経専門医、てんかん専門医)&作家。病気や障がいのある子どもの兄弟姉妹(以下、きょうだい)を支援するための絵本「みんなとおなじくできないよ」や「ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ」の作者。自身もきょうだいとして育ち、小児科医として働くかたわら、子どもの心を育てる一般社団法人Yukuri-te(ゆくりて)を設立し活動している。詳しくは、法人ホームページをご覧ください。絵本「みんなとおなじくできないよ」を Amazonで見てみる「ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ」を Amazonで見てみる

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こんばんは。絵本「みんなとおなじくできないよ」や「ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ」の作者で、小児科医の湯浅正太です。このチャンネルでは、子どもの心に関わる物事を気ままに発信しています。ですから、紅茶でも飲みながら、ゆる〜い気持ちで聴いてもらえればと思っています。

今日は、僕の新しい書籍「ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ」の発売日でした。そんなこともあって、その書籍のことやリベラルアーツのことを考えたいと思います。たくさんいただいているコメントの中で、その書籍についてのコメントを今日はご紹介させていただこうと思います。

コメントには、「新書、予約させていただきました!」「早速購入しました!」「読みました!」というコメントをいただきました。どうもありがとうございます。とても嬉しいです。中には、「自分が昔悩んでいたことなどを思い出して共感しながら読ませて頂きました。」というコメントもいただきました。皆さんが社会人として働き始めた頃を思い出してもらいながら、読んでいただければ嬉しいです。

ラジオネーム「いまちゃん」さんからは、こんなコメントをいただきました。

「湯浅先生、医師のためのリベラルアーツの本が届き、最後まで拝読させていただきました。率直に感想を伝えますと、患者側しか経験のない私は、お医者さんたちがこれほどまで、患者さんのいろんな感情だけでなく、チーム医療の中でも最善を尽くしてくださっている、命と真剣に向き合われているんだなあと感じました。若さの良さ、年配者の良さ、色々ありますが、人は顔を見たら性格が現れているように感じます。

湯浅先生の過去の出来事に対する感情がたくさん伝わってきました。その瞬間というのは誰もが必死なんだろう、と思います。医療現場とは無関係なこんな母親の私にも、理解しやすく、楽しかったので、すぐに読み終えてしまいました。リクエストは、それから10年後の続編をお待ちしています。それを読む日が来るまで、一読者として、健康に生きていられるように、日々精進して過ごしたいと思います。いつも温まる本に、感無量です。引き続き、執筆活動もたいへんかと思いますが、先生のペースで邁進されてください。何度も読みたくなりました。内容が深いです」。

感想を教えていただき、どうもありがとうございます。医療者であっても、他の職業についていらっしゃる方であっても、社会人として人と交流する中で感情が生まれますよね。その感情にのまれてしまうと、いつも間にか自分を見失ってしまう人も出てきます。

医療現場で特徴的なことは、病気と隣り合わせなために、必ず不安や悲しみがあるということです。病気が治る過程では、喜びや安心した感情も出てくるようになりますが、治療のスタートには不安がつきものです。

以前もお話ししましたが、人の心は鏡のようです。患者さんが不安を抱いていれば、医師の心にも不安がうつるものです。そういった心を自分で区別できるようになるまでには、やはり時間や経験が必要です。

社会人として医療者としてスタートする人たちが受けてきたこれまでの教育には、人とのつながりがどれほど自分の人生を豊かにするかという教育はあまりなかったと思います。テストで点数をとったらいい。高い偏差値を目指そう。そんな教育に溢れています。

そういった教育を通して医療者になると、どこか勘違いしてしまう人も出てくるのです。人を助けてあげている、あるいは支援してあげている。言葉では綺麗なことを言っていても、態度として現れてしまう。そういう人が実際にいるのです。

では、そうやって人とつながりにくい人が、そのまま社会人としてうまく成長していくかというと、少し違うのですね。人とつながれないからこそ、どこかでつまずく。自分の中に生まれた感情に操られて行動してしまう。するとやはり、心地よい社会生活は送れないですよね。そういうものです。

でも、そういう人たちが心が優しくないかというと、それもまた違う。一人ひとりと接すると、優しい心をもった人たちなのです。そうすると、その人の優しさを適切に社会に出せないことはもったいない。その人にとっても、社会にとっても、勿体ないですよね。

世の中ではこんな声をたくさん聞きます。「患者さんの気持ちがわからない医者はたくさんいる」、そんな声を多く耳にします。僕も医師として働いていますが、「そうだよなあ」なんて思います。思う一方で、「優しさを正直にそのまま表現すればいいのになあ」とも思っています。

医師の中には医療現場で働く中でうつ的に病んでしまう人も少なくありません。それほど、あらゆるストレスにさらされているのが、医療現場です。最初は「患者さんを救いたい!」という気持ちをもっていても、忙しさやストレスのあまり、その思いを失ってしまう医療者もいます。でも、本当は優しい人が多いのです。

僕は今小児科医として色々な子どもたちに接しています。そんな僕はいつも子どもたちの純粋な心に癒されているのですね。そんな体験をしていると、よくこんな想像をするようになります。病院に医療者をスタートする新米の医療者がいたとして、そんな彼ら/彼女らを見ると、どんな子ども時代を過ごしていたのかなあ、と想像するようになるのですね。

ニコニコしながら、ジャングルジムで遊んだこともあるだろうし、必死にかけっこしたり、それぞれ一生懸命子どもの時代を生きてきたのだろうと、考えを巡らせるわけです。そうすると、そんな彼らには心を病んでほしくないなと思うわけです。いろんな辛い経験もあるだろうけれど、それらを乗り越えていってほしいと思うわけです。

僕も上司として若い人たちと面談をしてきました。どの子も優しい心をもった子たちなのですね。社会で生きる中で、色々な経験をして、心の余裕がなくなって、もともともっていた優しい心がどこかに行ってしまっていることもあります。そんな彼ら/彼女らを見るとやはり「もったいない」と思うのですね。

その背景には、教育の影響もあると思っています。これまで、そして今の教育が人とつながることを大切にできる人材を育てられるのだろうか。そういう疑問をもつわけです。豊かな心を育てて、感情をある程度使い分ける。そんな人材を育ててもらいたい。医療現場で働いていると、そんなことを思うのです。

ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ」という本を通して、色々な感情に惑わされずに、本来の自分らしさを発揮できる心を育ててもらいたいと思います。あらゆる可能性に溢れた自分を感じられるようになってもらいたい。そう思います。

いまちゃんさんが言ってくださったように、この本に登場する主人公が成長した10年後を描くというのは面白いなあと思いますね。出版社のメジカルビュー社さん、ご検討いただければと思います(笑)よろしくお願いします!執筆活動は、面白くて、でも大変で、でも最終的に形になるとやはり嬉しいですね。今も色々な書籍を手がけていますので、応援よろしくお願いいたします!

リベラルアーツとは、人が生きるために身につけるべき術の集合体のようなものですね。あらゆる知識を獲得して、人間の深みを導き出しながら、人とつながれる人材をつくっていきたいものです。これから経済力が発展するとは言い難い日本の社会で生きていく中で、どういうところに価値を見出せると生きやすいのか。限られた人材で多くの高齢者を支える時代に、どんな心だと生きやすいのか。多種多様な人材で構成された、でも数が限られた人材が協力して社会を支えていくには、どんな心を育てればいいのか。

子どもたちがどんな将来を生きるんだろうと考えると、不安になりますか?

だいじょうぶ。

人とつながれる人材が育つ教育を大人が責任をもって行えば、

子どもたちにもその想いが伝われるはずです。

まあ、なんとかなりますよ。

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