記事【他人を認め合う心を育てるには】
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【この記事の執筆者(湯浅正太)の自己紹介】小児科医(小児科専門医、小児神経専門医、てんかん専門医)&作家。病気や障がいのある子どもの兄弟姉妹(以下、きょうだい)を支援するための絵本「みんなとおなじくできないよ」や「ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ」の作者。自身もきょうだいとして育ち、小児科医として働くかたわら、子どもの心を育てる一般社団法人Yukuri-te(ゆくりて)を設立し活動している。詳しくは、法人ホームページをご覧ください。絵本「みんなとおなじくできないよ」を Amazonで見てみる「ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ」を Amazonで見てみる
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こんばんは。絵本「みんなとおなじくできないよ」や「ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ」の作者で、小児科医の湯浅正太です。このチャンネルでは、子どもの心に関わる物事を気ままに発信しています。ですから、紅茶でも飲みながら、ゆる〜い気持ちで聴いてもらえればと思っています。
今日は、群馬県で開催されている学会に参加するために、車で千葉県から群馬県まで来ました。今は群馬県のホテルで収録をしています。こうやってホテルの中での収録なので、コソコソっと収録しています。ご了承ください。
今日は群馬に来る途中、東京の出版社さんのところに寄らせてもらったのですね。ちょうど来週の6月9日(木)に僕の新しい本「ものがたりで考える 医師のためのリベラルアーツ」という書籍が発売されるので、その書籍についての打ち合わせだったんですね。編集部の方々やマーケティング担当の方と一緒に、一つの商品についてみんなで話し合う、そういった行程は、やはり面白いですね。
みんなで何かを作ることが楽しいと感じられるようになったのは、僕が小学5・6年生だった頃かもしれません。その頃、小学校の担任の先生の配慮で、定期的にお祭り会みたいなものがあったのですね。正式名称は忘れてしまいましたが、生徒たちが自分たちで演技をやったり演奏をやったり、あるいはお店ごっこをやったりするのです。
今思うと、そういう機会は貴重な体験だったのだろうと思うのですね。お客さんの気持ちを考えながら、自分たちの演技や商品を工夫して、お客さんの喜ぶ顔を見るという体験を積むのです。机にかじりついているよりも、貴重な体験だったと思うのですね。
そうやって子どもたちの好奇心をどんどん育てる教育は、どんな時代であっても、将来の子どもたちを支えるのだろうと思います。好奇心が育つだけでなく、集団での心の操作の仕方も学びますね。例えば、自分の気持ちばかり主張していても、結局気持ちいい経験にはつながらないことだったり、仲間の批判ばかりしていても、物事が先に進まないこと、そんなことを学ぶわけです。
そうやってみんなで協力して何かを成し遂げることを、子どもの頃に学ぶのと、大人になってから学ぶのとでは、その効果は明らかに違います。子どもの心は柔軟ですから、失敗したって、また復活するわけです。そうやって、心が柔軟なうちにいっぱい失敗して、いっぱい学ぶ。やはりそれが、とても重要ですよね。
そして、子どもたちが集団で何かをする時に欠かせないのが、自分とは違う他人を受け入れられるように、大人がサポートするということです。何か出し物をしたりする時には、興味や関心が似た者同士が集まりやすいわけです。そんな時には、自分と興味や関心が異なる人を排除しようとしてしまう心も生まれるものです。それは、人が生きる上で身につけた性質なので仕方ありません。でも、それを仕方ないだけで済ませないことが、共に協力して生きられる社会を作るうえで欠かせません。
仮に興味・関心が違ったとしても、共通の目標を提示してあげる。そうやって、新たな共通目標をわざと設定することは、とても大切ですね。あるいは、子どもたちにグループを作ってもらうというのではなくて、あえて大人がグループ分けをしてあげる。そういう配慮も必要かもしれません。そうやって多種多様な人間同士で認め合うという経験を積ませてあげるのです。
でも、そういった多種多様な子ども同士が認め合える環境を作るために大切なものは、家庭での教育ですね。多様性を認め合う心を育てる家庭での教育があって初めて、学校での配慮が実を結びます。やっぱり「すべては家庭から」ですね。いじめを起こしてしまう子どもの原因の多くは、家庭にある。そういうものです。
例えば、いじめを起こしてしまう子どもを叱るあるいは説教する、というシチュエーションを思い浮かべてみましょう。1回の注意でその子どもの行動が変わればいいですが、そんなに容易く変わるものではありません。家庭に帰って、人の心を大切にできない親がいたとしたら、またその親の影響を受けて、その子どもはいじめを犯してしまうのです。
いじめをなくそうと思ったら、やはりいじめを犯した子どもの家庭を変えなければ、そのいじめは無くなりません。そして、大人になった親は変わりにくい、だからこそ、いじめはなかなかなくならないのです。
世の中のいじめを無くそうと思ったら、家庭を変える。家庭を変えようとすると、教育から変えていかないと、変わりません。しっかり子どもの心を育てられる教育を考えなければ、自分とは違う他人を受け入れる心は育ちません。いじめの問題の原因は、いじめの現場にあるというよりも、今の世の中の教育にあると思っています。教育を変えていかなければ、いじめ問題はなくならない。そう思います。
だいじょうぶ。
みんなでどうにかしていきましょう。
まあ、なんとかなりますよ。
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