小児科医・作家
一般社団法人Yukuri-te代表理事
湯浅正太
子どもの「生きる」を考える

親子という言葉から和の心を考える

2022/05/08

記事【親子という言葉から和の心を考える】

#親子という言葉から和の心を考える #子育て #小児科医 #湯浅正太


おはようございます。絵本「みんなとおなじくできないよ」の作者で、小児科医の湯浅正太です。このチャンネルでは、子どもの心に関わる物事を気ままに発信しています。ですから、紅茶でも飲みながら、ゆる〜い気持ちで聴いてもらえればと思っています。

今日は、親子という言葉から和の心を考える、というテーマでお話ししたいと思います。

このブログ記事の内容は、Voicyでも配信しています。

【この記事の執筆者(湯浅正太)の自己紹介】小児科医(小児科専門医、小児神経専門医、てんかん専門医)&作家。病気や障がいのある子どもの兄弟姉妹(以下、きょうだい)を支援するための絵本「みんなとおなじくできないよ」の作者。自身もきょうだいとして育ち、小児科医として働くかたわら、子どもの心を育てる一般社団法人Yukuri-te(ゆくりて)を設立し活動している。詳しくは、法人ホームページをご覧ください。絵本「みんなとおなじくできないよ」を Amazonで見てみる

親子という言葉

コメントをご紹介させていただくことで、リスナーの方には「それ、私の家庭でも同じだ」「私も、僕も、共感する」「自分だけじゃ、なかったんだあ」とわかってくれると思うのですね。ある家庭で抱えていた課題が、実は他の家庭でも抱えている課題であった。そんなことは珍しくありません。小児科医として生きづらさを抱える色々な子どもたちに接する中で感じるのは、やはりそのことです。

子どもが困難を抱える時、共通するのは家庭あるいは社会的背景の問題です。そして、その問題には、さらに別の課題が裏にあります。そうやって子どもの抱える問題が、実は時代を遡って様々な問題につながっていく。そういうことがわかってくると、実は子育ての課題は過去からずっと続いていたのだ、とわかるようになります。そういった、時代を越えたつながりがある一方で、今生きている中でのつながりもある。親子のつながり、先生とのつながり、友人とのつながりなどです。そういった幾重にも錯綜するつながりの中で、子どもの心が紡ぎ出される。そんなイメージです。

そんなことを考えながら、ある時、世界での親子のつながりについて調べていたことがありました。その時に、日本語には「親子」って言葉があるけれど、英語には親子って直に表現する言葉はないことを疑問に思うようになりました。英語では、親子ということを何か一つの言葉で表現したい時には、familyという言葉を使うことがあります。ただ、familyという単語では、やはり日本語の親子という言葉とはちょっとニュアンスが違う。

そういう日本語の面白さを感じながら、僕が生まれた日本は、やはり親と子どもの関わりを強く意識する文化があった、ということを思うようになりました。日本では昔から、親と子どもは特別なつながりをもったものとして捉えていた。そんな風に思えて、嬉しくなったのです。そして、そんな日本で子どもを育てることをあらためて考えてみると、日本の素晴らしさを感じるようになります。

子どもを育てるうえで、こんな安全な国はなかなかありません。銃がしっかり規制されていて、乱射事件なんてありません。日本に暮らしていると、その安全が当たり前なので、日本の素晴らしさにあまり気づかないかもしれません。でも、この安全を保てている日本は、やはり素晴らしいと思うのです。

安全である日本

人の欲求は、5段階の欲求があるとされています。マズローの欲求五段階説なんて聞いたことがある人もいるかもしれません。欲求はピラミッドのように積み重なっていて、下の土台となる欲求から満たされていくと、次々に更なる欲求を求められるようになる、というものです。

そんな欲求のピラミッドの最も基本的な土台部分には、生理的欲求があります。食事や睡眠をとったりして、人が生きるうえで欠かせない欲求があります。それが満たされたうえで、次にあるのが、安全欲求です。安全で安心した暮らしがしたい、というものです。

このように人の欲求を考えると、銃もなく、安全に暮らせるという日本の環境は、人の欲求を満たしていくうえでどれほど大切なことかがわかります。でも、そんな日本に暮らしていると、自分たちの文化の素晴らしさに気づきにくくなるものです。親子という言葉、安全な社会、そんな素晴らしい社会であるのに、生きづらさを抱えてしまう子どもや親がいる。それはやはり、もったいないと思うのです。

親子のつながりを意識できていた文化があたり前であったからこそ、その大切さを忘れてしまっている。そんな風に思っています。そういった基本に立ち返ることが、これからの時代には必要と感じています。隣の芝生は青く見えるものです。異なる文化には、何か特別なものがあるかのように感じてしまうものです。

ただ、面白いことに、色々な異なる文化を理解する中で見えてくるものは、自分たちの文化の素晴らしさです。隣の芝生は青く見えても、結局自分の芝生に戻ってきます。面白いですが、そういうものです。それに、どの文化がいいというものではなくて、どの文化にも子育てするうえで素晴らしいものがあるはずです。それぞれの文化の良さを色々取り入れながら、これからの時代を生きる子どもたちを育てたいと思います。日本文化だけに固執するのではなくて、色々な国の良さを取り入れる。それは、文化が発展する上でとても大切なことと思います。

でも、そのうえで大切なことは、日本文化の良さを意識できる心と思います。日本の文化であれば、僕たちの祖先が感じていた親子のつながりを意識しながら、安全な環境で子どもの心を育てることができるかもしれません。これからの時代を生きる子どもたちにそういった日本の素晴らしさを伝えていきたいものです。


そんな風に色々思います。だいじょうぶ。まあ、なんとかなりますよ。

記事のポイント!

  • 親子のつながりを意識した文化で育っている
  • 安全な日本の素晴らしさ
  • 日本の文化を通じて、親子のつながりを考え直したい

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