小児科医・作家
一般社団法人Yukuri-te代表理事
湯浅正太
子どもの「生きる」を考える

ドラマの名言から考える子どもの心

2022/04/26
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記事【ドラマの名言から考える子どもの心】

こんばんは。絵本「みんなとおなじくできないよ」の作者で、小児科医の湯浅正太です。このチャンネルでは、子どもの心に関わる物事を気ままに発信しています。ですから、紅茶でも飲みながら、ゆる〜い気持ちで聴いてもらえればと思っています。

今日は、ドラマの名言から考える子ども心、というテーマで考えてみたいと思います。

このブログ記事の内容は、Voicyでも配信しています。

【この記事の執筆者(湯浅正太)の自己紹介】小児科医(小児科専門医、小児神経専門医、てんかん専門医)&作家。病気や障がいのある子どもの兄弟姉妹(以下、きょうだい)を支援するための絵本「みんなとおなじくできないよ」の作者。自身もきょうだいとして育ち、小児科医として働くかたわら、子どもの心を育てる一般社団法人Yukuri-te(ゆくりて)を設立し活動している。詳しくは、法人ホームページをご覧ください。絵本「みんなとおなじくできないよ」を Amazonで見てみる

ドラマから得るもの

あなたは、テレビドラマや映画は好きですか?あなたが小学生や中学生の時、流行っていたドラマはありましたか?この音楽を聴くと、あの頃を思い出す。そんなドラマやその主題歌があったりしますよね。

今は、スマホがあれば、ドラマや映画が見放題だったりもします。以前に比べて、そういったものが、いつでも、どこでも、気軽に見られるようになりました。本当に贅沢な時代と思います。

当たり前ですが、あなたは人生を歩む中で様々な出来事に出会います。そんな色々な出来事を通して、あなたの心は成長したと思います。色々な人に会ったり、あるいは嬉しいイベントも経験したでしょう。そして、ドラマや映画あるいは書物などに出会うことも、あなたの心を育てる出来事のうちの一つです。

そういった出来事を通して、ある物事の捉え方を学んだり、ある課題について考える機会を提供してもらいます。主人公が周りの人と協力して誰かを救うドラマ、主人公が身近な人の死を乗り越えようとするドラマ、色々なドラマがあります。そうやって、自分では経験しないかもしれない物事を、主人公の視点を通して学んだり考えたりします。

僕も、子どもの頃に色々なドラマを観ました。そのドラマを見ながら、社会にはこんな一面があるのかと学んだり、自分にはできないことを成し遂げてしまう主人公に感情移入する体験もしていたのだろうと思います。そういったドラマは何かしら僕の心に影響を及ぼしたのだろうと、小児科医になった今思います。

あのドラマ

例えば、僕が少年だったころ、「家なき子」というドラマが放送されていた事がありました。あなたは「家なき子」というドラマを知っていますか?1990年代に放送されていたドラマです。困難な環境に置かれた小学生の少女が、必死に生きようとする姿を描くドラマです。

このドラマ「家なき子」では、主人公の少女が放ったセリフがとても有名になりました。それが、「同情するなら金をくれ!」です。親からの愛、人からの愛よりも、社会における一つの価値であるに過ぎない「お金」を求めなければならない。少年だった僕の心には、自分とは違う環境に置かれたその主人公の姿を目にしながら、何とも表現し難い複雑な気持ちを抱きました。

「人は皆平等であってほしい」、「困難な状況に置かれた主人公を社会が助けてほしい」、そんな気持ちを抱いていたような気がします。つまり、僕はどこかで社会を信じていたということです。これは、とてもすごいことと思います。僕の中に、主人公を救う社会を信じようとする心があったのです。それはおそらく、僕の生活の中に信じられる社会があったから、と今になって思います。

世の中には、このドラマの主人公のように、生きていくために「お金」を求めなければばらない子どもがいます。あるいは、親が学力や偏差値を求めるあまり、親に認められたくて「テストの点数」を求めなければならない子どももいます。そういった子どもたちには、イキイキと明るい心ではない、他の心が育つことを小児科医として目の当たりにしています。

人が本来求めているものは愛にも関わらず、愛ではなく他のものを求めなければならない。そういう現実があることを知っています。人が本来求めるものと違うからこそ、永遠に心が満たされない状態が続くことも知っています。そういう子どもにとって、あのドラマ「家なき子」がどのように映るだろう、と考えます。

愛を知らない子どもたちが、「人は皆平等であってほしい」、「困難な状況に置かれた主人公を社会が助けてほしい」、そういった気持ちを抱いてくれるだろうか。小児科医として、そんな風に思います。

社会を見る子どもの目

「どんな苦境に立たされる主人公であっても、社会が必ず助けてくれる」。そうやって思える子どもたちの心を育てたいと思います。それには、やはり子どもたちに接する大人の心が大切です。子どもたちは、自分に接する大人を通して社会を知ります。その大人を見て、「社会って、こんな感じなのかな?」と想像します。

大人が楽しそうに生きていれば、子ども自身が将来生きようとする社会に希望を見出せます。大人が辛そうに生きていたら、子どもに見える将来の人生もそのように映るでしょう。大人が求めるものがお金であれば、お金に最大の価値を見出すようになります。大人が求めるものが学力であれば、学力に価値をおきながら人を評価するようになります。

このドラマをみた少年時代の時の捉え方と、小児科医になり様々な環境で暮らす子どもたちに接するようになった今とでは、このドラマの捉え方はまったく異なります。今このドラマのことを思うと、大人としての責任を感じます。子どもたちに希望を託しながら、命をつないでいく。その責任を感じています。

子どもたちが大人を信じられれば、社会を信じられる。

そんな風に色々思うところがあります。だいじょうぶ。まあ、なんとかなりますよ。

記事のポイント!

  • 子どもは、大人を通して社会を想像する
  • 大人を信じられれば、社会を信じられる
  • 社会を信じられる子どもの心を育みたい

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