小児科医・作家
一般社団法人Yukuri-te代表理事
湯浅正太
子どもの「生きる」を考える

人生に影響する幼少期の経験

2022/03/16
#人生に影響する幼少期の経験 #子育て #小児科医 #湯浅正太

記事【人生に影響する幼少期の経験】

絵本「みんなとおなじくできないよ」の作者で、小児科医の湯浅正太です。このチャンネルでは、子どもの心を育てるうえで役立つ情報を発信しています。そんな、子どもの心を育てるということを、あまりかたく感じないでください。ですから、紅茶でも飲みながら、ゆる〜い気持ちで聴いてもらえればと思っています。

今回は、人生に影響する幼少期の経験について、少しだけ考えてみたいと思います。

このブログ記事の内容は、Voicyでも配信しています。

【この記事の執筆者(湯浅正太)の自己紹介】小児科医(小児科専門医、小児神経専門医、てんかん専門医)&作家。病気や障がいのある子どもの兄弟姉妹(以下、きょうだい)を支援するための絵本「みんなとおなじくできないよ」の作者。自身もきょうだいとして育ち、小児科医として働くかたわら、子どもの心を育てる一般社団法人Yukuri-te(ゆくりて)を設立し活動している。詳しくは、法人ホームページをご覧ください。絵本「みんなとおなじくできないよ」を Amazonで見てみる

芥川龍之介から学ぶ人の育ち

あなたは芥川龍之介を知っていますよね。「羅生門(らしょうもん)」「歯車(はぐるま)」などの小説で知られている、有名な作家です。彼が生後7か月ごろに、母のフクが病気になり、母の実家の芥川家に預けられ、伯母と過ごすことになりました。

その後芥川が10歳か11歳ごろに母が亡くなり、芥川家の養子になります。そういった変化があったほかに、実の父親と伯母との間に子どもが生まれるようなこともあり、複雑な家庭環境で育つことになりました。

そんな彼は教育熱心な伯母の影響もあり、成績優秀な生徒として学問を修めていきます。現在の東京大学に進学しながら、数々の作品をつくっていきます。短編小説が多いのが特徴で、作品の数は400近くに及びます。

そんな芥川の晩年の作品では、生死を取り上げたものが多いです。文豪の作品は、どれも自分の人生と重ね合わせて書かれているものが多いですが、晩年の芥川が生死と向き合っていたことがよくわかります。そして、35歳の時に服薬で自分の命を絶つことになります。

芥川のほかにも、世に知られる文豪の中には、波乱の人生を送っていた人が少なくありません。複雑な家庭環境で育ちながらも、若かりし頃には優秀な成績をしっかり修め、でも成人になり生きづらさを抱えてしまう。そんな人生です。

実は、こういったケースは珍しくありません。人生がうまくいっている期間が途中まであっても、やはりどこかから生きづらさを抱えてうまくいかなくなってしまう。そんなケースです。

子どもの生き方

例えば、小学生まではお利口さんで過ごしていたのに、中学生以降に生活が乱れてしまう。あるいは、大学生までは成績優秀で頑張っていたのに、社会人になった途端うまく生活できなくなってしまった。

どれも、問題なく過ごせていた期間があったのに、気付かぬうちに途中から問題が現れるようになるといったパターンです。その多くに共通するものが、複雑な幼少期の家庭環境です。

僕は、文豪の人生を知ることに興味があります。一見華やかなように見えて、実はそうでもない部分がある。あるいは、一見とんでもない環境で育ちながらも、ユニークな人生を歩む人がいる。そこには、人の人生を考えるうえでのヒントが隠されていると思っているからです。

もっといえば、そんな文豪の人生を振り返りながら、人の幸せって何なんだろう?、そんなことを思っています。しかも、その人の人生は、やはり他の力によって操られている。そういったことも思うのです。

子どもたちは、自分たちの人生を自分たちの力で生きていると思う人もいるかもしれません。でも、僕は少し違います。芥川の人生にも、彼自身の力の他に、幼少期の家庭環境の影響が強く表れていると思っています。

子どもたちの人生には、家庭環境あるいは親からの関わりが必ず影響している。それほど、子どもにとって親からの関わりは大切なのです。

今回はここまでです。

記事のポイント!

  • 文豪の人生には、子育てのヒントがある
  • 社会的にうまくいっていても、生きづらさが生まれることがある
  • 幼少期の関わりは大切

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