小児科医・作家
一般社団法人Yukuri-te代表理事
湯浅正太
子どもの「生きる」を考える

習慣化で、一番大切なこと

2022/01/18
#習慣化のテクニック #子育て #小児科医 #湯浅正太

記事【習慣化で、一番大切なこと】

絵本「みんなとおなじくできないよ」の作者で、小児科医の湯浅正太です。このチャンネルでは、子どもの心を育てるうえで役立つ情報を発信しています。今回は、物事の習慣化についてお話ししたいと思います。

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【この記事の執筆者(湯浅正太)の自己紹介】小児科医(小児科専門医、小児神経専門医、てんかん専門医)&作家。病気や障がいのある子どもの兄弟姉妹(以下、きょうだい)を支援するための絵本「みんなとおなじくできないよ」の作者。自身もきょうだいとして育ち、小児科医として働くかたわら、子どもの心を育てる一般社団法人Yukuri-te(ゆくりて)を設立し活動している。詳しくは、法人ホームページをご覧ください。絵本「みんなとおなじくできないよ」を Amazonで見てみる

習慣化の最初のポイント

習慣化は、自分の生活を安定させるための手段です。生活が安定すると、心も落ち着きます。つまり、落ち着いた心で生活するために、物事を習慣化するメリットはありそうです。でも物事を習慣化するのが苦手な方は少なくありません。

以前にも触れたことがありますが、人は変化を嫌う生き物です。今慣れている物事を変えることに、抵抗を覚えるということです。何かを習慣化するということは、今の状態に変化を起こして新しい状態を作る。そして、それを続けようとすることです。変化に適応しようとすること、とも言えます。

つまり、習慣化の最初の時点では、今の状態へ変化が加わります。ですから、人の心の性質として、そこには一つの乗り越えるポイントがあるのです。また、そうして考えると、習慣化にあたっての心の状態は、時系列で考えると、常に同じことの繰り返しではないことがわかります。

習慣化の最初のポイントは、新しい物事の導入あるいは変化に適応することです。でもその時期を過ぎると、徐々に習慣化した行動が、当たり前の生活になります。導入した習慣が、日常の当たり前になるということです。

例えば、学校への登校

ここで、学校へ入学した頃のことを考えてみましょう。子どもは、入学当日は新しいことだらけで、ソワソワするかもしれません。それは、自分の生活に新しい変化が起きているからです。学校に入学して、教室という新しい環境で、新しいお友達と過ごす体験が始まるからです。つまり、入学から、学校へ登校するという習慣化が始まります。

ですから、入学からしばらくの時期は、登校を嫌がる子どももいます。それまでの環境に慣れていたのに、新しい学校生活という変化に適応しなければならないからです。子どもが、入学してからしばらくは登校を嫌がっても無理はありません。

でも、子どもは、そんな環境の変化に徐々に慣れていきます。登校をしぶらずに、学校で生活できるようになるということです。このような、変化に慣れる、あるいは習慣化することに対して、大切なことは何でしょうか。それは、変化というストレスを解消できる居場所を確保する、ということです。

ストレスを解消できる居場所とは、何でしょうか。それは、安心・安全を感じられる場所です。家庭であれば、親。学校であれば、先生です。

習慣化のストレスを乗り越えるために

人は変化を嫌う生き物です。でも、社会生活のうえで、変化はつきもの。変化することを経験し、新しい人生のステージに進む必要があります。そのためには、変化に伴うストレスを克服するために安心・安全を感じられる親や先生が必要なのです。

家庭における物事の習慣化に話を戻しましょう。物事の習慣化は、時間的な経過で見ると、すべてが同じわけではありませんでした。物事の習慣化を始める時と、その後では状況が異なります。通常は、習慣化を始める最初の段階、つまり生活の変化を起こすときに一つのハードルがあります。

習慣化の最初の段階では、新しい変化が起きます。変化が起きるからこそ、人はストレスを感じ嫌がります。それは、子どもも同じです。子どもがストレスを感じる場面だからこそ、必要なもの。それは、安心・安全な居場所でした。家庭であれば、親が必要ということです。

そう考えると、家庭で子どもに何かを習慣化させようとする時、その物事がある時には、親を感じられる必要があります。子どもが親にギュッとしてもらえる環境。子どもが親と話をできる環境。そういった、心地いい安心を持てる、親とつながれる環境があってはじめて、物事の習慣化のストレスを乗り越えていけます。それが、子どもの心を利用した関わりです。

注意したいこと

ここで注意なのは、恐怖や不安を利用して、この習慣化を進めないということです。新しい物事が始まる度に、恐怖や不安があったら、どうなると思いますか。自分の生活に新しい物事を取り入れる際に、強い抵抗を感じる子どもが育ちます。仮にその時はあたかもうまくいったかのように見えても、そのしっぺ返しが、子どもが成長した後に出てきます。

それは、アイデンティティが育った後です。不安や恐怖を感じながら物事を習慣化することに慣れてしまうと、いざ自分ひとりで物事を習慣化しなければならない時に、うまくいかない心が育ちます。大人になった後に、習慣化につまずいてばかりの方。それは、決してその人本人が悪いわけではないかもしれません。子どもの頃の習慣化に原因があるかもしれないということです。

習慣化のための工夫

習慣化には、様々な工夫が有名です。小さく簡単なことから始める、達成したことを意識づけできるように褒める、目で見て達成感を感じられるようにする、そんな工夫はもちろん大切です。でも、そういったことは当たり前のこととして、変化というストレスを乗り越えるために安心できる存在を確保しておくこと。それが、何よりも大切です。

習慣化には、心が安心できる工夫が必要なのです。それは子どもも、大人も同じ。習慣化における変化のストレスを乗り越えられるように、あえて心が落ち着く存在を近くに用意するという工夫は、実はとても大切です。

今回はここまでです。

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記事のポイント!

  • 大切なのは、心地いい安心感
  • 恐怖や不安を利用しない
  • 心が落ち着く存在を用意する

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