小児科医・作家
一般社団法人Yukuri-te代表理事
湯浅正太
子どもの「生きる」を考える

子どものやる気は、ココから始まる

2022/01/14

記事【子どものやる気は、ココから始まる】

絵本「みんなとおなじくできないよ」の作者で、小児科医の湯浅正太です。このチャンネルでは、子どもの心を育てるうえで役立つ情報を発信しています。今回は、子どものやる気を育てることについて、お話ししたいと思います。どうやって、そのやる気を育てるのでしょうか。そのルーツは、子どもの幼い頃にあるのです。

このブログ記事の内容は、Voicyでも配信しています。

【この記事の執筆者(湯浅正太)の自己紹介】小児科医(小児科専門医、小児神経専門医、てんかん専門医)&作家。病気や障がいのある子どもの兄弟姉妹(以下、きょうだい)を支援するための絵本「みんなとおなじくできないよ」の作者。自身もきょうだいとして育ち、小児科医として働くかたわら、子どもの心を育てる一般社団法人Yukuri-te(ゆくりて)を設立し活動している。詳しくは、法人ホームページをご覧ください。絵本「みんなとおなじくできないよ」を Amazonで見てみる

内発的動機づけと外発的動機づけ

私たちは、何か物事を行おうとするときには、目的意識をもって行動しています。何かを達成したいから、行動する。行おうとしている物事は、やりたくはないけれど、やらなくてはいけないことかもしれません。あるいは、誰からもやれと言われていないけれど、自分が楽しいと思って勝手に行っていることかもしれません。

そうやって、何かの目的に向かって行動を導くことを、動機づけと言います。しかもこの動機づけは、二つのパターンに分けて考えることも多いです。

一つ目は、特に何かご褒美があるわけではなく、自ら進んで目的に向かって行動するというものです。それを、内発的動機づけ、とも言います。自分の中で沸き起こる目的に向かって行動するというイメージです。例えば僕の場合、誰かから医師になれと言われたわけではなく、自分の中に医師になりたいという気持ちが芽生え、自主的に勉強して医師になりました。そういったことです。

二つ目は、ご褒美などを受けとることを目的に、行動するというものです。それを、外発的動機づけ、と言います。自分の外にあるご褒美という目的に向かって行動するというイメージです。例えば、ゲームができるから、宿題をする。そういったことです。

そんな、内発的動機づけと外発的動機づけ。よく、日々の活動は、内発的動機づけによって行われることが望ましい、と言ったりします。つまり、自主的に、トイレに行く。自主的に、手を洗う。自主的に、挨拶をする。そうやって、日々の生活で必要なことは、自ら進んで行動できるようにしたい、ということです。

どの時期が大切なのか

日々の生活習慣以外にも、自ら目的意識をもって行動できる子どもの心を育てるためには、どうしたら良いでしょうか。そのルーツは、幼少期の関わりにあります。それは特に、3歳~5歳頃の子どもの心と関連があるのです。ちょうど、保育園や幼稚園を利用するような時期ですね。

この時期の子どもは、外の世界に関心をもつようになります。「なんで?」「どうして?」を連発する子が増える時期です。お友達とも一緒に遊ぶようになって、積極的に物事を知ろうとします。そして、「ねえねえ、みてみて」と、自分の行動を親にアピールしてきます。そういった経験を通して、子どもは「積極性」を獲得していきます。

この「積極性」を育てた先にあるものが、「目的」をもって行動できる心なのです。そのために大切なこと。それは、子どもの「なんで?」「どうして?」「ねえねえ、みてみて」という興味・関心に応えてあげることです。

どんな関わりが大切なのか

一方、この時期には子どもの積極性があるあまり、子どもからの問いかけを親がうっとうしがることが少なくありません。あるいは、子どもを大人しくさせるために、強制的に押さえつけようとしてしまうことがあります。実はそうすることで、子どもは、自分の積極性を否定されてしまうため消極的になります。そして、自ら目的をもって行動することが苦手になってしまうのです。

そういったこの時期を、親が踏ん張れるかどうか。親の側が、子どもへの反応をしぶとく続けた場合に、6歳以降になってあらわれるもの。それは、自分で「目的」をもって行動できる子どもの心なのです。例えば、「なんで?」「どうして?」と、うるさくて仕方なかった幼稚園生が、小学校に入って勉強も自主的にする優等生になるというのは、その典型です。親の関わりが、結果としてあらわれたということです。

子どもたちはいつも、親を求めています。でも、「はいはい、今は忙しから、あとで」。そんな言葉で、子どもたちの求めを断ってしまうことが少なくありません。でもそうではなくて、簡単な反応で構わないので、子どもに応えようとすることは、その後の子どもの心の発達にとってとても大切なのです。

「ねえママ、きいてきいて」「なになに〜」

「ねえパパ、みてみて」「どれどれ〜」

そんな簡単な親から子どもへの反応が、子どもの心を大きく成長させます。子どもの心は、親からの関わりによって、確実に変化しています。気づかないようでも、毎日毎日、その心は変化し続けているのです。今回はここまでです。

今しかない、子どもの時期。このチャンネルでは、その子どもの心を育てるために、様々な知識を提供しています。親からのどのような関わりで、子どもの心がどのように変化するのか。このチャンネルを通して、そういった、子どもの心の発達を理解いただければと思います。フォローしていただくと更新通知が届きます。ぜひフォローしてみてください。

記事のポイント!

  • 内発的動機づけと外発的動機づけ
  • 3歳~5歳頃の子どもの心を育てる
  • 簡単な関わりで構わない

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